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記憶があまりな

こんな薄気味悪い生徒の引率をするとdermes激光脫毛は思わなかっただろう」
所長が笑いながら言うと、敦はカルテに記入する手を止めた。持っていたペンを机に叩き付けて顔を上げる。
薄気味悪いのは生徒たちじゃないでしょ。この研究所と、このサマーキャンプ』とは名ばかりの、妙な企画ですよ。本当、バイト料につられて引き受けるんじゃなかったですよ」
皮肉たっぷりに言うと、所長は鼻で笑って部屋を出て行ってしまった。
敦はため息を付きながらカルテに情報を記載している。
そっと盗み見ると、その表情はひどく疲れて見えたのだった。
その後所長が戻り、敦がカルテを渡す。すると、本棚の奥にある金庫にしまい、南京錠で施錠した。
さて、あと数日、頑張ってくれ」
ぽんっと肩を叩かれて敦は無言で頭を下げると部屋を後にした。所長も金庫の施錠を確認してから事務所を出て行く。
ザンは人の気配がなくなったのを確認し、金庫に近づdermes 脫毛いた。
(工具があれば、壊せる)
あの資料を見ればザンの知りたい情報が得られるはずだ。そう確信したザンだった。
その後オレは孤児院に戻り工具を持ち出した。そして、機会を待ち、誰もいなくなった四日目の深夜に金庫を破壊した。」
ザンはカルテと、資料を手に入れた。
ザンの資料にはこう記されていた。
冴木駿(12)
父:冴木彰、母:冴木鈴子(共に享年40)兄:湯本蓮(17)※湯本家に養子縁組済
冴木夫妻は星村研究所の研究者で、“試験薬L”の開発に携わっていた。
雨宮源一郎氏の指示のもと研究を続け、ついに試作品を完成させるも、一部サンプルを除いて試作品を隠蔽。(またその製造方法も公表されていない。)その後、そろって他界した。
二人の息子、駿と蓮は星村孤児院に引き取られる。
翌年、蓮は星村研究所の研究者である湯本真一に養子となり、A棟勤務者となるべく教育中である。
駿は類い稀なる身体能力を有しているため、ゆくゆくはカナンでの活躍が期待できるだろう。
留意事項①:駿は他人との交流を嫌う傾向がある。生い立ちによるものか単純に性格かは不明だが、過去の記憶がどの程度あり、どの程度自分の出生、両親のことを知っているか観察すること。
留意事項②:蓮は幼少時の記憶があまりないことを不思議に思っている節がある。湯本真一が冴木彰とは親友で、蓮を引き取ったこと。両親の死によるショックでその前後の記憶があまりないのだと、説明している。真実が漏れる心配はないと思われるが、駿との接触により変化があるようなら報告すること。』
(両親は、何故死んだんだ。雨宮源一郎。そういえばあの女も雨宮だった)
葉月と源一郎の顔を思い浮かべる。
ここまでして手に入れたのは、両親の過去と同じ班の激光脫毛中心湯本蓮が兄であり、記憶がないということだけだった。
(“試験薬L”、カナン、11氏族ってなんだ)
訳の分からない単語が並んでいる。ザンは次はカルテを取り出した。
冴木駿(12)父:冴木彰、母:冴木鈴子(共に享年40)
両親他界後、星村孤児院に引き取られ、星村東小学校在籍。
身体能力が非常に高く、全ての競技で県の記録を塗り替えている。現在、県立のスイミングクラブに所属。
星村中学校の各運動部より勧誘を受けている。
他人との交流を苦手とし、言葉数が少ない。
孤児院では幼児組の面倒見は良い。』
そこまでがカルテに記載されていた内容だった。
その裏に、手書きで追加項目が記されている。これは敦が追加したものだろう。
湯本蓮とは兄弟(お互いそれを知らない)』